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「…ひかない?」
アタシは小さい声で言った。
「ひく…?って、何が??😓
ひかないよ‼」
カズくんがアタシを真っ直ぐ見つめてる。
「……」
焦らしてやろうって思ってたアタシの中に
急に小さな不安がよぎって
アタシは黙りこくってしまった。
キスしたことないとか
実は本当にひかれちゃったらどうしよう…?
カズくん本当にひかない?
アタシのこと、キライにならない…??
アタシのの中に生じた迷いが
先ほどまでの強気なアタシを
どこかへおしやってしまった。
待ちかねたカズくんが
優しく諭すように言った。
「…言ってくれないと分かんないよ?
絶対ひかないから。ちゃんと話して?」
…この人ならきっと
アタシが本当のこと話しても受け止めてくれる。
カズくんの優しい言葉で
アタシの中に
そんな確信が生まれた。
「…したこと、ないんだ…」
アタシは消え入りそうな声で言った。
「キス…したことないの。」
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