星に願う言葉

春

高校生活二年目の春。
私は高校で初めて友達ができた。

きっかけは簡単なものだった。
席が近くだった。
ただ同じ名前だった。
たったそれだけ。
でも私にはそれだけで十分。
彼女との出会いが、自分を変えてくれる気がして。
彼女といれば渇いた心が潤ってくる気がして。

始まりは簡単だった。
私にとっては。
でもそれだけじゃなかった。
今の私は自分の事ばっかり考えて、彼女の事を考えるなんて出来なかった。
ちゃんと考えるべきだった。
彼女にとっての私。
彼女からした私。
彼女から見た私。
この出会いは、そんな簡単なものじゃなかったから。