1人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
一年前も湯川さんと同じように話かけてくれる人はたくさんいた。
でも私は自分のカラに閉じこもって、人を避けるような態度でいた。
そしたら次第に誰も私に話かけてこなくなった。
私が変わらなくちゃ、湯川さんもまた、遠くに行ってしまうんだろう。
湯川さんと交わした少しの会話が、私の頭に浮かんだ。
あんなんだから、みんな私は喋らないやつ、暗いやつ、って思われんだろう。
昔の私だったらどんな風に会話してたんだろう。
相手のこととか、自分のこととか考えず、ただ楽しく会話してたはず。
相手が傷ついたりとか、自分が傷ついたりとか考えず生活できてた。
あの日から変わってしまった。
人との繋がり。
人との関係。
友との友情。
恋の破綻。
全てがあの日。
あの日が始まりだった。
最初のコメントを投稿しよう!