一章

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 ふざけんなよ、去年の馬鹿野郎ども、と胸中で絶賛罵倒中の俺だったが、しかし、これがなければ俺は彼女たちと接触しなかっただろうな……、なんて思う。  ☆ ☆ ☆  面談用にあてがわれた教室の前にたどりつき、足を止めた。気が重いし、だるい。せめて、テストが終わってからであれば、もっと気は楽だったのに……。  そんなことを考え、俺は中に入るのをためらった。  面談をするのは一日に十人で俺はその九番目。結構待たされ、もう少しで部活に精を出す人たちも帰り支度を始めるころ合いだ。うちの担任はとても熱心のようだ。  面談を終えて帰ってくるクラスメートの表情からもそれは分かる。俺はもっと時間がかかるだろうな……。  そう思うと、うんざり感が増した。と、同時に早く入んないと、と心を改める。別に面談がどうこうではなく、単に残り一人の生徒である彼女を待たせるのは気が引けるし、何よりあの馬鹿どもの報復が恐ろしい。  気乗りしないものの、その気持ちをため息としてゆっくり吐きながら、戸をスライドさせ、中に入り、後ろ手に戸を閉めた。 「……失礼します……」 「おう、来たか。時間がおしてる。座りなさい」  そう言ったのは、我がクラスの担任様である軍曹だ。俺はそう勝手に呼ばせてもらっている。本名は忘れた。  軍曹と名付けた理由は軍曹のいかつい見た目と時間・規律に厳しいその性格から名づけた。
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