第十三話 ここにいるよ…

13/14
2525人が本棚に入れています
本棚に追加
/278ページ
「…新八。」 思わず夜啝の声で小さく呟いた。 しかし周囲は全く気付かない。 気付いてくれたのか新八が振り返る。 「…夜啝?」 その顔には不安と悲しみしか浮かんでおらず……… 「……………っ」 気付いたら新八に抱き着いていた。 三日前の新八のように。 暖かい新八の腕の中を思い出して。 「…ごめん。ここにいるよ。」 夜啝の声で新八に囁く。 「夜啝っ…あいつにはっ!?」 新八はすがりつくように夜啝の着物を掴む。 夜啝はフッと微笑んで新八の目を見つめた。 「大丈夫だよ。ありがとう…」
/278ページ

最初のコメントを投稿しよう!