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「総司!!おい総司!!」
原田と藤堂が沖田に駆け寄る。
沖田は夜啝に突かれて思いきり道場の壁にとばされたのだ。
「っつ…まだ…負けてませっ…」
沖田はふらりと立ち上がろうとする。
しかし背中を強く打ちつけたせいかドスンと尻餅をつく。
「まだ…負けてないっ…」
だが沖田は諦めず唇を噛み締めながら必死に立とうとする。
固まりながらもそれを見ていた新八はふと夜啝を見てみた。
夜啝はその視線に気付きニコッと笑って駆け寄った。
「永倉先生！勝ちましたよ！」
「お…おう。」
ぎこちなく喋る新八の耳元で夜啝は一言囁いた。
「…え？」
ばっと夜啝の顔を見るが彼女は変わらない楊介の笑顔で新八に笑いかけている。
「お前…「さぁ！二回戦ですね！」
夜啝は手をパァンッとうって斎藤の元へと走って行った。
「夜啝…」
新八が悲しい顔で呟いたのにも気付かずに……――――
「斎藤先生っ！俺一回戦勝ちましたから！
やりましょう!!やりましょう!!」
沖田の敗北などどうでもよいと言うような顔付きでにこやかに笑う楊介。
斎藤は江ノ本と柏崎のあまりの違いに思わず面食らった。
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