卯月 ―涙―

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††††††††††††††† 「ん……?」   その日の夜中、僕は珍しく目を覚ました。 一度眠ったら揺さぶられるまで起きられない僕なのに。   不思議に思いながら隣の布団に目を遣ると――クラインがいなかった。 敷布団を触って確かめると、ちっとも暖かくない。 抜け出してからだいぶ時間が経っているみたい。   トイレにしては長い、よね? 「……クライン……?」   訳が分からないけど、その分怖い。 そんな不安に襲われて、僕はクラインを探しに行くことにした。   .
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