悲劇

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アリスは何が起ているのか分からず 狭い台の中、恐怖でカタカタと震えていた 「心配するなアリス。おじさんが一緒だ」 「うん…」 その間も叫び声や泣き声が響き 町はパニック状態になっている 恐怖心から耳を塞ごうと手を動かした瞬間   ガタンッ 「いったぁぁ」 アリスは間違って肘をぶつけてしまった やばい…気付かれたらどうしよう… その時、ガサガサガサと音がした 近くに何かの気配がする 恐る恐るシーツの隙間に目をやると黒い影があった そして… 「みぃーつけた」 「アリス!!!逃げるぞっ!!!」   おじさんはアリスの手を引き台の下から勢いよく飛び出した     バサッッ    「え…?」     顔を上げるとそこには 羽の生えた美しい何かがいた
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