ゆめ。

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殺した男はニタニタ笑って 友達の亡骸を眺めていました そんな目で見るんじゃない わたしはそう思っていました。 ある友達は泣き叫び ある友達は黙って彼女を見つめ わたしは男を睨んでいた。 男はわたしと友達を眺め 泣き叫んでいる友達に目をとめた。  次はお前だ。 そう口元が動いた。 「のんちゃん!のんちゃん!」 わたしは叫んだ。 友達の死を目撃し 狂った人形と化した彼女に わたしの声は届かない。 男はまたゆっくりゆっくり歩いて 彼女に近づいていった。  
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