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行為が終わると、いつも母に縋って泣いた。
大好きな母を殴ってしまう苦しみ、悲しみ、それに打ち勝てない自分の非力さを嘆いた。
死にたいと、苦しいと、顔をぐちゃぐちゃにして大声で叫んだ。
私の心はもうボロボロだった。
そんな私の手を取り、口癖の様に母は言った。
「暴力的になったりするのは、菜琉ちゃんのせいじゃなくて菜琉ちゃんの病気がさせていることなの。お母さんは、菜琉ちゃんが本当は優しくていい子だってこと、ちゃんとわかっているからね。絶対に良くなるから大丈夫だよ。」
まるで身体の中の膿を洗い流すかのように、私の目からは休むことなく大粒の涙が流れ続けた。
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