作戦

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「先生はそれでいいの?私が、秀也をずっと見ていてもいいの?」 「……ごめん。それは、やだ」 「やだって……」 とクスクスと笑う山岡は、オレを理解してきたと喜んでいいところだろうが、どうも、馬鹿にされた気になる。 どうせ、松浦のことだから、決勝までいくだろう。 みんなが松浦を見ているなか、一人だけ違う方を見ていても気付かないはず。 そう考えると、顔がにやけてくる。 「山岡、待ってろ。オレもカッコイイところを見せてやる」 「先生は、いつだってカッコイイってばぁ」 間延びした声で、言ってくれる。 「まあ、いいっか。春休み楽しみだな」
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