初めての……

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俗に言う、反則ってヤツじゃねぇ? オレの腕を離れ、高台で大の字に腕を広げて深呼吸して、おそらく彼女の言うマイナスイオンとやらを取り込んでいたその姿のまま、振り返る。 その姿が、息を呑むくらいに、綺麗で、オレの顔を紅潮させていく。 上目使いにやられるならまだしも、ただ、振り返っただけなのに……。 彼女の髪が、風に靡き、大人っぽく、妖艶で――…。 ゆっくりと近づき、後ろから美佳の身体を包みこんだ。 冷たい。美佳の身体が、冷たい。 やっぱり、寒いんじゃねぇの? 「美佳、お前……身体が冷え切っているじゃねぇか!無理してんじゃねぇよ」
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