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でも、今は、普通のデートを経験させてやりたくて、そっちのが先決で、
「美佳、明日の事はしばし忘れて、今は、デートだ。まだ会場に向かうまで少し時間があるから、おもいっきりデートするぞ」
美佳の手をひいて歩きだした。
戸惑いの声をあげた美佳の声を無視して、高台から、車に戻る。
車を飛ばし、向かうのは、オレの生まれ育った街。
右手は、ハンドル。左手は、彼女の右手。
横に視線を向ければ、照れた顔がある。
オレも楽しみだったんだ。美佳だけじゃなく、この時間全てを大切にしたい。
「ようこそ、わが故郷へ」
オレの地元にはいった瞬間、そう言ったオレに、ケラケラと、女子高生特有の笑い。
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