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それから、一旦、家に戻り、空腹を満たした後、家の周りを散策することにした。
まだ3月。夜風が少し冷たいが、ほろ酔いの今のオレには、気持ちがいい。
偶然にも、今日は満月。しかも星がよく見える。夜空を見上げながら歩くなんて、いつ以来だろう?
その時、前方に、同じように空を見上げている娘(こ)を発見した。
ガードレールによっ掛かり、夜空に向かい、右手の掌を高く掲げている。
まるで、月から、パワーをもらうかのように。
オレは、その娘を通り過ぎる時に、チラッと見た。
あ……、コンビニの娘。
え?泣いてる?
その娘の目からは、涙が零れ落ちていた。
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