狂気の世界

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「中津、最近楽しそうだな」 「そうですか?」 俺は現在高校三年生 世間は就職や受験に忙しい時期だ。 学校でも将来についての面談が行われている 今は俺がその面談を受けている時だ。 「普通受験生ならもっと憂鬱そうにしてるもんだが…やっぱり余裕がある中津は違うな」 「そんなことありませんよ。毎日、勉強は欠かせませんから」 「そうだな。いずれはお父さんの会社を継ぐんだろう?」 「そうなりますね。そのためにはもっとスキルを身に付けないといけませんから」 「お前なら大丈夫だろう?」 「まさか、俺はまだ未熟者ですよ」 教師の言葉に俺は苦笑いを浮かべる 「中津といい、弟といい、優秀な兄弟が入学してくれて…我が校の自慢だよ」 「ありがとうございます」 「これからもしっかり頼むな」 「はい」 耳にタコができるほど聞いた言葉に、俺はうんざりしながら笑う
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