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「ところで影人君、今度の日曜日時間ある?」
「日曜日ですか?」
「うん。弟に誕生日プレゼント買って上げたいんだけど…男の子の趣味ってわからなくて」
「まぁ空いてますが…俺でよければ付き合いますよ?」
「本当!?ありがとう!じゃあ日曜日よろしくね?」
「わかりました」
女子と別れて、一人歩き出す
(カラン…今日は何をしているだろうか)
頭は常にカランで一杯だ。
彼女の様々な姿を見てきた。
友人と楽しそうに話すカラン
妹と仲良く歩くカラン
色んなカランを見ては俺は喜びに満たされる
彼女のことを考えているときこそ、幸せな時間はない
将来にしか興味のない父親
足元ばかり気にする教師
媚を売るクラスメート
うんざりする毎日でもカランのことを考えれば、全て薔薇色だ。
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