狂気の世界

18/27
前へ
/76ページ
次へ
彼女と別れたのは彼女が死んだから 死因は大量出血だった。 周囲は理由もない自殺に衝撃を受けていた。 しかし俺は気づいていた 彼女は自殺ではなく、血を見るために切りすぎてしまったのだと しばらく俺は喪失感を味わった。 もう二度と血にまみれる彼女を愛せないのだと 自分を傷つけた苦痛に顔を歪めながらも、血を見て笑う彼女を 満たされない日々が続く そして考えていた。 どうすればこの欲求が満たされるのだろう 俺が人を傷つけることで興奮を得れるとわかったのは、本当に偶然だ。 偶然にも事故現場に出くわした時だった。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加