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昇降口で靴を履き変える。
俺は学校指定の茶色のローファーを右手に持ち、左手でげた箱を開けた。
……パカッ!
ドドドドドッ!!
「またか……」
俺の足元には大量のラブレターと、俺の上履きがあった。
まぁいつものことだから気にしない。
早く教室にいかなくては。 あの子が俺のことを待っている!
「おい疾風、ラブレターを無視して行くなよ! 女の子が可哀想だろ! ……読まないにしても、カバンに入れたりするのが普通だろ」
……何故バカなのにこういう事には変に義理堅いのだろうか。
俺はバカの忠告を無視し、階段を登っていった。
「疾風! ……俺が全部処分してもいいのか?!」
俺は後ろを振り返り、「あぁ」とだけ叫んだ。
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