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青い空、白い雲……時々おとずれる春特有の肌寒い風が、まるで俺を慰めてくれているかのように桜の花びらと共にやってくる……。
俺の学校は4階建て。
だから屋上でも風に乗れば桜の花びらだって飛んでくる。
今俺は屋上で1人寝転んでいる最中。
簡単に言うと落ち込んでいるのを誰にも見られたくなくて屋上にきたんだ。
「ふんふんふん……唄はいいねぇ、唄は心を潤してくれる……リリンの生み出した文化の極みだよ」
俺は某アニメの渚カ○ル君のセリフを吐き、ケータイを制服のポケットから取り出した。
「早紀ちゃん……」
一緒に撮った写メを見て元カノの名前を呟く。
そして……
早紀ちゃんに関するケータイのデータを全て消去した。
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