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「長浜は東高に決めたんだな…」
この言葉で私は、耳を疑った。
私達は今進路指導の授業で自分達の進路についてのアンケート用紙に志望校を書いていた。
そんな中、先生が生徒の様子を見回り、私の隣の席に来てすぐに発っせられた。
「はい。東高は色々学科があるので…自分にあってると思ったので」
「良いと思うぞ、ただ難しいだろうからな…頑張れよ」
「はい。」
私が驚く中、隣の席の幼なじみは、先生に笑って話した。
何それ?どういうコト?
東高?
倍率が高くて難しい…東高?
私は目が点になっていた。
声も出せず、隣に座る幼なじみを見た。
幼なじみは、長浜恵奈と云う名前で、石月鈴こと私の幼なじみで大親友だ。
恵奈と私はいつも一緒でいつもセットとで考えられていた。
親も友達も先生も
だから
ずっと一緒だと思ってた
「石月は南丘高かぁ…今回はお前らでも別々なんだなぁ」
「当たり前じゃなぃですか~!夢が違うんですョ!」
クスと笑う先生に、恵奈も笑って答えた。
「いずれは私達は別々になってしまうんです」
私が恵奈の顔を見ると真剣な目をして言った。
目線は先生だが、私に言っているんだと思う。
「そぅだな…来週が最終決定だから、お前達は問題ないが、…………ちゃんとしておくようにな」
ちゃんとしておくようにってきっと気持ちの問題のコトを指してると思った。
ケド、先生…
私だって判ってるんですよ……
恵奈の未来は恵奈。私の未来は私。
判る。でも…
やっぱり気持ちは一緒にいたいって思う。
「鈴?」
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