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だけどあたしは、深町と出会って6年もの間、恋愛感情を持った事が1度もなかった。
タイプで言ったら、タイプやねんけど…。
あたしって…
深町の事好きそうに見える?
「いや~違うやろー!!」
放課後の帰り道、あたしは絢香に問いかけた。
「絢香から見たら…佐野の事が好きですオーラ全開やったもん♪」
絢香は笑いながら言う。
「マジで!?」
あたしは、笑いながら去年の事を思い出していた。
確かに、
『佐野の事好きやろー!!』
って言われた事も結構あった。
けれど
3対7ぐらいで、深町の方が多かった。
〝だだの仲良し4人組〟
あたしはずっとそんな関係が続くといいなぁー
と思っていた。
けれど…
あたしと佐野の仲は、崩れ落ちていった…。
佐野と…
クラスが離れて良かったのかもしれない…。
だって…
同じクラスになって、近くにいると、また好きになってしまいそうで…。
今だって、
この気持ちをセーブするので精一杯なのに、
また同じ事を繰り返してしまいそうで…。
でも…
この感情を忘れされてくれたのは、
佐野じゃなく…
君でした。
君との休み時間の15分は、
あたしにとって、とても貴重なものだった。
〝君との距離が縮まる、魔法の時間〟
そう行ってもいい程に…。
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