5.君との15分

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だけどあたしは、深町と出会って6年もの間、恋愛感情を持った事が1度もなかった。 タイプで言ったら、タイプやねんけど…。 あたしって… 深町の事好きそうに見える? 「いや~違うやろー!!」 放課後の帰り道、あたしは絢香に問いかけた。 「絢香から見たら…佐野の事が好きですオーラ全開やったもん♪」 絢香は笑いながら言う。 「マジで!?」 あたしは、笑いながら去年の事を思い出していた。 確かに、 『佐野の事好きやろー!!』 って言われた事も結構あった。 けれど 3対7ぐらいで、深町の方が多かった。 〝だだの仲良し4人組〟 あたしはずっとそんな関係が続くといいなぁー と思っていた。 けれど… あたしと佐野の仲は、崩れ落ちていった…。 佐野と… クラスが離れて良かったのかもしれない…。 だって… 同じクラスになって、近くにいると、また好きになってしまいそうで…。 今だって、 この気持ちをセーブするので精一杯なのに、 また同じ事を繰り返してしまいそうで…。 でも… この感情を忘れされてくれたのは、 佐野じゃなく… 君でした。 君との休み時間の15分は、 あたしにとって、とても貴重なものだった。 〝君との距離が縮まる、魔法の時間〟 そう行ってもいい程に…。
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