20人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
1.君の瞳
「おはよーっ!結衣!!」
「おはよーっ!」
学校の門を通り抜けて朝みんなで集まるのは、エレベーター前のたまり場。
先生に怒られる事も度々あったが、
あたし達はいつも、5~6人でこの場所にたまっていた。
そしてチャイムがなる5分前、
みんなで急いで階段を駆け上がり、4階まで行って、
その5~6人は3つの教室に分かれるのだった。
「結衣バイバーイ」
「バイバーイ。」
あたしは一番奥の教室で、
6年3組だった。
6年1組の子と別れた後、
6年2組の子にサヨナラをして、
あたしは6年3組の、自分のクラスへと向かう。
そんな、あたしは宮下結衣。
4月も中旬に差し掛かり、新しいクラスに馴染んできている所だった。
「結衣、おはよー☆」
「おはよー!!」
6年3組になって、仲の良い友達が、何人か増えた。
その子達は、
〝いつも来るの遅いね!〟
と言いながら、あたしに挨拶をしてくれるのだった。
「うわーっ!寝坊したーっ!!」
最初のコメントを投稿しよう!