1.君の瞳

3/3
20人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
あたしと絢香がそんな話をしていると、 「何話してん?俺等もまぜてやーっ☆」 そう言って、同じクラスの男子、仲良し3人組があたし達の元へと駆け寄ってきた。 不覚にも、その言葉にドキッとしてしまった。 彼の名は、 松岡 優也。 松岡は、野球がスゴクうまくて、顔もカッコ良くて、勉強も出来て、優しい人だった。 そんな完璧な彼に惹かれた女子も多かった。 小2の頃、あたしもその中の1人やったけど…。 「なぁ!もしかして…桜井の好きな人の話?」 松岡と一緒にいた後2人は、絢香の好きな人を知っていて、わざとはやし立てる。 「もーう!ちゃうってー!あんたらこそ、好きな人の1人や2人おるんちゃうーん!!」 絢香は強い口調で男子2人に話す。 松岡はその3人を見物している。 何考えてんねんやろ…。 松岡…。 あたしはそんな事を考えながら松岡を見ていた。 すると… 松岡のキレイな瞳があたしの瞳と繋がった。 その瞳に、吸い込まれそうで…。 急いで目をそらした。 またドキッとしてしまった自分に不思議な感情を覚え、 みるみるうちに赤くなって行く、 あたしの頬に気付かれないように…。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!