2.君の隣。

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2.君の隣。

「よーし!席替えすんでー!!」 6年3組の担任、通称〝宮っち〟が教室の扉を〝ガラガラ〟と開けて入って来た。 宮っちのその言葉で、みんな笑みを浮かべ、ざわつき始める。 「じゃあ…原西と石橋、くじ作っとけ!」 『はい!!』 宮っちとか言ってるけど、てっぺんハゲで、メガネでひげがキモいおっさん。 だけど、面白いと人気があった。 あたしは思わなかったけど…。 「手伝おうか?」 あたしはくじを作っている2人の元へと駆け寄った。 すると2人は、 「ホンマに!?ありがとー★」 と言って紙を渡してくれた。 2人のいる中の1人は、髪の毛が少し茶髪っぽい、ストレートの髪の女の子で、顔が小さくて、おしゃれな、 原西まどか。 そして、もう1人が、ふわふわの茶髪っぽい髪の、パッツンが似合う、癒し系の石橋美奈。 2人とも、性格はきつかったけれど、男子にはモテていた。 まどかは金持ちで、 美奈はふいんきが人気女優に似ていて、すごく可愛いかった。 けれど、2人とも女子からの評判はあまり良くなかった。 男子も一部嫌っているやつもいたけど…。 それに、あたしも特別仲が良かったわけでわない。 ただ、こんな風に話すぐらい…。 「先生ー!出来ましたー!!」 まどかが作ったくじを2つのざるに入れて、先生に渡した。 先生はそれを男女別に回し始めた。 あたしは好きな人がいなかったから、男子は別に誰でも良かった。 女子も明るい子が多いし、誰となっても楽しくいようと思っていた。 あたしは3つぐらいで、迷いながらも、1つに絞りくじを引いた。 何かそわそわする…。 新しいクラスになって、初めての席替え。 もっといろんな人と仲良くなりたいし、今まで出席番号順だったから、 違う人と同じ班になる事を、楽しみにしていた。 次々と黒板に書き出される番号…。 みんなは番号が、書き出されてすぐ番号を見ていたけど、 あたしは全ての番号が書き出されてから、くじを見た…。
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