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4.君の好き
今から約1年前…
今でも心に残る出会いがあった。
だから今度は…その恋を忘れる為に、新しい恋をしようと思っていた。
「なぁ!宮下!お前って好きな人とかおるん?」
朝から隣でそんな話をしてくるのは…
やっぱり松岡…。
「う~ん…。今はおらん!」
あたしはサラッと答えた。
一瞬、佐野が頭に浮かんだけれど、佐野への気持ちは〝好き〟とは違う気がした。
うまく言葉で表せれないけれど、
〝好き〟より
〝後悔〟の方が大きいと思った。
今思えば、後悔なんて数え切れない程あるし…。
松岡って…
好きな人とかいたのかな…?
って…そりゃいたよね!!噂もいつくかあったし、
これだけモテるんだもん★
あたしが知らない間にみんなそれぞれ恋をしてるんだなぁ~。
そんな事思いながらも、あたしは松岡に聞き返した。
「松岡は?」
すると松岡は、
「俺あんま好きな人とか、よーわからんねんなー…。」
と言って苦笑いを浮かべた。
あたしはわざと、松岡をからかう。
「へぇー!めっちゃ意外やし!!松岡女たらしっぽそうやもん♪」
すると眉間にシワを寄せ、
「はっ!?俺そんなんちゃうし!!」
と言って必死に抵抗する。
その姿がおもしろくて、おもしろくて…。
「はいはい!もうわかったってー!!」
あたしは笑いながら松岡に言う。
松岡はまた少し怒って、
「ほっ…ホンマにちゃうからな!ってか何笑っとんねん!!」
とか言って必死な顔をしていた。
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