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――数分後――
「こ、これで良いですか?」
そう言いながら、彼女は自分の部屋から出てきた。
その瞬間、僕はその姿を携帯のカメラで撮る。
「えっ!?」
そう言って驚いた顔をしている間に、保存した。
「ちょっと!?魔王様!?
何を撮ってるんですか!?」
「何って言われても………、君のコスプレ姿。」
「何で撮ったんですか!?」
何でって、言われても…………、
「何かをお願いする時に、役立つかな~と。」
「それは脅迫ですから!」
でもな~…………、
「僕、魔王だしな~。」
魔王が脅迫してもいいんじゃん、別に。
「魔王の仕事してないのに、こんな時だけ魔王って言わないでください!
ってか、仕事してくださいよ!」
「仕事って、具体的にどんなの?」
今、ふと思った。
「それは………、世界征服とか、人間を皆殺しにするとか…………。」
「えぇ~、面倒くさい。
大体そんな事して、何になるのか………。」
「魔王として、あるまじき言葉ですよ!それ!」
「いいじゃん、別に。
それに、僕がイカサマしたからって八つ当たりしないでよ~。」
全く………………。
「って、イカサマしてたんですか!?」
「ん?そうだけど?」
何か、問題でも?
「『ん?そうだけど?』じゃ、ないですよ!
ルール違反ですよ!」
ルール違反?ふっ、
「この世は、僕が法律だ!」
「魔王様にそこまで権力ありませんから!
って、言うか〈此処では〉とかならわからなくも無いですけど、この世はっていうのはスケール大きすぎですから!」
「まぁ、まぁ、いいじゃないか。」
「何がですか!?」
何だろうね?
考えてないから、分からないや。
「何だと思う?」
「魔王様にも分からないんですか!?
って言うか、言いだしたの魔王様ですよ!?」
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