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「…………何しに、行くんだい?」
「………………………」
少しの沈黙。
そして…………………、
「大丈夫ですよ。」
そう言って、彼女はこちらを向いて笑った。
ただ、その笑顔はすぐに崩れそうで、すぐに泣きだしそうだった。
「この城には、誰一人通しません。」
…………彼女の考えは分かる。
彼女は分かっているんだ。
自分じゃ勝てないことも、そして―――
自分が死ぬことも。
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