最強の盗賊王、誕生秘話

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「このレディアントを越える武器があるなんて、ちょっと意外だよネ」 「ホント。こんなに強いのに、これよりも上回るんでしょ?」 「クラトスの話がホントなら、ね」  フレアは言いながら、魔物たちをボムで消去していく。 「クラトスさんの話、信じてないの?」 「だーって、詳し過ぎるんだもの。嫌でも疑いたくなるわよ」 「それは……」  続く言葉が見つからないジーニアス。現にマンダージ地下都市跡でも、三人の知らないことをたくさん知っていたからだった。 「──それに」 「それに?」  フレアは一旦立ち止まり、二人に振り向く。 「行動も訳わからない」 「どういうこと?」  疑問符を浮かべてたずねるマオ。  フレアは珍しく神妙な面立ちで語り始める。 「この間、ロイドとクラトスの三人でグール討伐に向かったんだけど……、クラトス、ジーッとロイドをガン見してるんだよ」 「……え?」 「戦いになると、どんなに優勢でもさりげにロイドの助けに回るし……。しかも回復は真っ先にロイドから」 「こっちがどんなにやばい状況でもね」と呆れた顔で言うフレア。 「で、でも、それだけじゃ謎じゃないと思うヨ? 多分……」 マオの言葉に、「しかも」とフレアは続ける。 「バンエルティア号でもロイドの後を追っかけてるみたいだし……。明らかにアレはストーカーだ、ストーカー」
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