雄ふたり

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 ぴきっ  俺のからだの中で、音がした。  結局のりに飛びつくことはできず、俺はずるっと落ちた。それはいい。が。  「レオ? おい、大丈夫かよ?!」  うわ、痛い。なんか痛い。どこが痛いのかわからないが、とりあえず痛い。  「レオ! お前まで死ぬなよ! 俺を一人にしないでくれ……」  死ぬ? 俺、死ぬのか?  「ご、めん、まじで、痛すぎるぜ……」  俺は目を閉じるしかなかった。
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