廃墟

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やがて辿り着いた大豪邸… 暗闇に佇む廃墟は、明らかに何か出そうな雰囲気だ。 「あっ!おい…行っちまった…どうする智美?俺達は入るの止めとこうか」 「うん…何か頭痛い…」 「大丈夫か?ちょっとここから離れよう」 やはり健太も付いてくる…か。 「健太…先行ってくれないか?」 「でも…」 「いいから行けって!!少しでも智美を落ち着かせたいんだ!!」 久々にキレたな…この廃墟から漂う重圧が、俺の余裕を奪っているのかもな… 「分かったよ…」 ようやく離れた… 「ハァ…ハァ…」 「ヒロ君?すごい汗…」 息が詰まる…体全体で感じる拒絶感。くそっ!冬だってのに汗が止まらない。 「ヒロ君!」 「はっ!……智美」 「大丈夫?」 「あぁ…ありがとう」
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