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「原因は不明ですが、
あなたの奥さんは白血球の量が突然減少するようです。
白血球は体を外部から、または内部で発生した害を破壊し、免疫を作る組織です。
普通なら少々の変化はありますが、著しく多くなったり、少なくなったりはしないんです。
だんだんと少なくなっていったりする病気はあるんですが、奥さんのようにいきなりなんの前触れもなく、ここまで減ったりすることはまずありません。
減った白血球の量が何日かすると元通りになる、ということも異常なことなんですが…」
「それで、治るんですか」
「いえ、残念ながら、現在の医学ではこの病に効く薬は開発されておりませんし、なにしろ私どもも初めてのことですから…」
「では、妻の余命はあとどれくらいなのでしょうか」
僕は言いよどむ医者の言葉を遮って、少し大きな声を出した。
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