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ある日曜日-。
兄から電話があり、アタシは自転車で兄の待つリスキーに向かった。
リスキーは母お気に入りの小さな喫茶店。
母がまだ家にいる頃は毎週、日曜日ランチに連れていって貰ってた。
母がいなくなってからも、アタシはリスキーに何度か通った。
小学生でお金がないから中には入らず、斜め前にあるコンビニで様子を伺うだけ。
幼心にリスキーに行けば母がいるんじゃないかと、淡い期待を秘め多分、軽く100回は通った。
100回通っても母には1度も会えなかったけど、リスキーを見る度アタシの胸はキューっとなった。
そんなリスキーに兄から呼ばれるのは初めてで
『なんで・・・なんでリスキー?』
逸る胸と比例するように、アタシは夢中で自転車をこいだ。
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