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リスキーに着いて扉を開ける。
昔と変わらず店の窓際、3つ並ぶテーブルの真ん中を目指し歩く。
小さな店だから、扉を開けた時にはすでに見えていた後ろ姿―――。
「お・・・お母さんっっ!」
手と足がガクガク震えた。
涙がジャブジャブ溢れて、アタシは母にたどり着く前に店のど真ん中でヘタリこんでしまった。
人生で初めて《腰を抜かす》って事を体験したのだ。
久しぶりに見る母は笑顔。
それが・・・たったそれだけの事がアタシの鼻の奥をツーンとさせた。
母はアタシをあの日と同じくアタシをギュッと抱きしめ、小さな消え入るような声で
『・・・ただいま。』
とだけ言い、アタシ達は人目もはばからず抱き合ってわんわん泣き、兄だけは恥ずかしそうに静かに外を見ていた。
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