堕天使

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イレギュラーってのはどうにもこうにもひとの人生を狂わせる時があるものだ 。必然、現れた彼らはしょうもないトラップを仕掛けては、当然のように人のレールに踏ん反り返る。 当然彼らは無理矢理隙間を見つけてはこじ開け、レギュラーになりたがる。 僕はそんな存在を目を伏せて黙認してきた。 だけど、 僕の前に突然現れた彼女は、僕の生活に心地良いスピードで入って来て僕の手をにぎりしめ暖かい眼差しで僕を見つめた。 暗闇を照らし酸素を供給し、両手を広げ、空に向かって凜と立つ。 僕にはその背中に自由の羽が見えたのだ。 青空と心地よい風が僕らを包み込む。 翻る彼女の黒髪が、その横顔が、その広げた細く長い腕が太陽に溶け込む。 そんな彼女に僕は思う。 愛しくて愛しくてたまらないと。 ―あぁ、神様どうか。僕は彼女とともに生きていたい。
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