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優しい手つきで、背中をなぞられる。
それだけで、甘い吐息が漏れるようになったのは、いつからだろう。
――性感帯が身体中にあるなんて、気づかなかった。
湿った音が部屋に響く。
今、ここでそういう関係になることが良くないことだって、分かっているから。
いつもより余計に濡れちゃうのかもしれない――。
くすり、と、彼が笑う。
「そんなに、声を出して大丈夫――?」
「だって――っ」
だって、もう――。
我慢なんて、出来ないこと、判ってるくせに。
「欲しいの?」
見つめられた瞳に、私はとっくに吸い込まれている。
こくりと頷けば、彼の欲望が私を優しく貫いていく――。
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