1. 秘密の関係

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優しい手つきで、背中をなぞられる。 それだけで、甘い吐息が漏れるようになったのは、いつからだろう。 ――性感帯が身体中にあるなんて、気づかなかった。 湿った音が部屋に響く。 今、ここでそういう関係になることが良くないことだって、分かっているから。 いつもより余計に濡れちゃうのかもしれない――。 くすり、と、彼が笑う。 「そんなに、声を出して大丈夫――?」 「だって――っ」 だって、もう――。 我慢なんて、出来ないこと、判ってるくせに。 「欲しいの?」 見つめられた瞳に、私はとっくに吸い込まれている。 こくりと頷けば、彼の欲望が私を優しく貫いていく――。
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