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「ねぇ、で、梨音の新しい彼氏ってどんな人?
どこで出会ったの?
どこまで進んだの?」
なんて、目の前でクリームソーダを美味しそうに飲みながら矢継ぎ早に聞いてくる真朝に、私は何ていったらいいか分からなくて言葉を濁す。
今、脳裏に甦った三日前の記憶を、まさかそのまま伝えるわけにはいかないわ。
だって、真朝はほんの数週間前まで、キスも出来ないほどのオクテだったんだから。
私の初体験は中学三年の時で――今の彼氏で三人目、なんて言ったら、卒倒しかねないじゃない。
ううん。
違う。
本当は、私がそんな女だって真朝に知られるのが、怖いの。
ただ、それだけ。
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