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男の子が指差した方向を
見るとお祝いのスタンドフラワーが
立てかけてある喫茶店が
見えた。
「そうなの。」
いくぶん平静さをとりもどしながら早智子はいった。
「あのぅ。もし良かったら、
このお花差し上げます。
僕がぼっとしてたので。」
ニッコリと笑いながら男の子は言った。
「ありがとう。
私たちもぼっとしてたからね。
コレもらっとくね。」
無事にこの場をおさめたい翔子が、
早智子よりも先に少年に答えていた。
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