第一章 達也

10/13
前へ
/120ページ
次へ
かったるい儀式が始まり、白虎はほとんど寝ている状態だった。 俺はジッと達也の遺影を眺め、昔の事を思い出していた。 まだ何も解決しちゃいない。 達也が誰に殺されたのかも分かっちゃいない。 みんなはもう無駄だと言うけどなんか煮え切らねぇ。 解決してやんねぇと達也も成仏出来ねぇし、俺だって罪を償い切れねぇ。 俺はまだ諦めちゃいねぇ。 「………い」 「……龍。」 「おい黒龍!」 俺は輝の怒声にピクッと身体を反応させる。 「終わったぞ。達也の母さん探しに行こうぜ。」 「あ…あぁ。」 俺はゆっくり立ち上がる。
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1324人が本棚に入れています
本棚に追加