第一章 達也

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「あれー?どこだぁ?ここらへんに普通は居るんだけどなぁ…」 輝は達也の母さんを必死に探す。 そんな時、俺は建物と建物の隙間に目が行った。 その細い隙間に入っていくスーツのオッサン。 横顔が達也によく似ていた。 俺はそのオッサンを追う。 「おい黒龍。どこ行くんだよ?そっちに居るわけねぇだろ?」 俺は隙間に入り、隙間を抜け、瓦礫を乗り越えた。 そこにはこじんまりとした小屋があった。 「黒龍どうしたんだよ?いきなり。」 「おい輝。」 俺は小屋を見つめる。 「あ?」 「確か達也って生き別れた親父が居たよな?」 輝は少し間を置いて、 「あ…あぁ。居たね。でなんなんだよ?」
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