始まり

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事務所に着く。 もちろん、受付のお姉さんには顔パス。 そして、真っ直ぐ社長室へ。 一応コンコンとノックをした。 「どうぞー」 ドアを開けて中へ入る。 流石、いつ見ても豪華なつくり。 「奏じゃな~い。よく来たわね!」 「…お母さんが呼んだんでしょ」 お母さんは結構凄腕の社長。 たくさん儲けているし、テレビ業界では超有名人。 ま、テレビに出ることはないんだけどね。 「そうそう。 まあ本題なんだけど………」 最大の営業スマイルをあたしに向ける。 い、いやな予感。 「お母さんの事務所に入ってギターでメジャーデビューして!」 あたしは耳を疑った。 「はあ? だってお母さんの会社に入れるの… 男の子だけでしょ?」
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