第一章 ~日常~

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「あつい・・・。」 近隣の駅の広場。 今日は今夏最高の温度をたたき出しているため俺こと東優(あずま ゆう)は額から汗が止まらない。 俺は近くの日陰のベンチに腰を下ろし準備を始めた。 背中にかるっていたモノを地面に下ろし、ファスナーをおろし中から愛用してきたフォークギターをとりだした。 するとちょっとしたひとつだかりができたりする。 俺は結構この駅に出没し、ギター片手に路上ライブをしているため、ちょっとした有名人なのだ。 ちょっとした趣味と思っているから別にライブハウスでやるつもりもないし、ここだとたまに乱入してくるお客さんがいて正直たのしい。 そんなこんなで俺がいつもどおりにギターの音源を調整していると適当にお客さんがあつまってきたので、いつもやっている曲から奏ではじめた。 ♪~・・・♪~♪・・・~♪ 曲がはじまりお客さんは静かに聞いてくれる。 こんなに暑い中、暇潰しにでも自分の曲を聴いてくれるんだと思うと自然と歌にも力がはいる。
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