浦ちゃんと金色の猫

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僕は今日、合コンに誘われて、ほろ酔い気分で帰っていた。 本当は女の子に誘われたけど、好みのタイプじゃなかったし、気分ものらなかったから、帰る事にした。  月明かりの下、風が心地良い…。 すると 『にゃーん』 …猫の声…。 何処からだろう? 多分、野良猫かな…。 少し歩くと街灯があった、その下を見ると、僕は目を疑った。 「な、な!」 なんと、街灯の下には黒髪に金色のメッシュが入った、金色の瞳の猫耳と尻尾の生えた全裸の女の子が箱に入ってて捨てられていた。 僕は恐る恐る近づき声をかける。 「き、君、こんな所で何してるの?しかも裸で…。」 でも、彼女は 「うにゃあ」 と言うと箱から出てきて僕に嬉しそうにすりよってきた。 その笑顔が今迄見たことが無いくらい可愛くて、ドキッ!とした。 と、とりあえず、彼女は連れて帰ろうか…。 このまま放置って訳にもいかないしね。 僕は、彼女に自分の着ていたジャケットを羽織らせ、家に戻った。 でも、この時間ならまだ、同居人の先輩もリュウタも起きているよね…。 どう、説明しようかな…? 僕が不安そうにすると、彼女は僕の頬をペロッと舐めるとまたニッコリ笑った。 その行動に頬が緩んだ。 そして、彼女を愛おしく思い、ギュッ!と抱きしめながら帰った。
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