浦ちゃんと金色の猫

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     ● 帰ったら案の定リビングに明かりがついていて、先輩とリュウタの話し声が聞こえていた。 「た、ただいま!」 そう言うと、僕は足早に去ろうとした。 だけど、 「おい!亀!」 う…。 「な、何?」 もう!早く彼女を隠す為に部屋に行きたいのに! 「えらい早かったな!今日は女、釣られなかったのか?」 ニヤニヤ笑いながら先輩が挑発する。 「あのねぇ!釣られなかったんじゃなくて、釣らなかったの!」 もう、それ所じゃないの! イライラしている僕の横で遂に 「にゃーん!」 あぁ…! 鳴いちゃったよ…。 「え?何?亀ちゃん、猫?」 リュウタが寄ってくる! マズイ! 「何だ?どれどれ?」 せ、先輩まで! うわっ!これって完璧マズイよね! だって、これどう見ても人だもん! 「おい、これ…。」 「いや!先輩これは…!」 「汚ねぇ猫だな!」 …。 ??? え? 「うわぁ、本当だぁ!汚い~!」 リュウタと先輩が嫌そうな顔をする。 でも、これ…。 「亀ちゃん、その猫ちゃんお風呂に入れてあげれば。」 リュウタにそう言われて、 「あ、あぁ…。そうするよ…。」 僕は猫(?)を連れてお風呂に向かった。
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