浦ちゃんと金色の猫

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     ●     リビングの明かりは消えていたので、どうやら二人は寝てしまったらしい。 僕はリビングの冷蔵庫から缶ビールを取り、部屋に戻った。      ● 部屋に入るなり彼女はベッドに横たわってこちらを見ていた。 僕はビールを口に含みながら、様子を見ていると、時折『にゃーん』と小さく鳴いては尻尾を上げ下げさせ、着せていたシャツの裾からチラチラとヤバい所を見せていた。 …。 これってさぁ…。 絶対に誘ってるよねぇ? だって、すっごく妖艶な顔で僕を見てるもん! でも、何でか解んないけど、この子一応[猫]なんだよね…。 さすがに[猫]相手はマズイでしょ? 端から見たら変態だもん! 色々考えてたら、彼女は僕を見てクスッと笑うと、 「にゃーん…。」 と、手招きをしてきた。(っていうか、そういう風に見えた)  その瞬間、僕の中に[猫]とかそんな事はどうでもよくなった。  だって、僕からしたらどう見ても、女の子にしか見えないんだもん! 僕は飲みかけのビールをテーブルの上に置き、ベッドの方ヘ移動した。
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