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え?
い、一年も…?
思ったよりも大変だったんだ。
「それやのに、お前はなんやしらんけど、俺とシた。
わからんなぁ…?もしかして自分、猫とかに欲情するタイプ?」
Σな!
とことん失礼な奴だな!
「そんなんじゃないよ!だって、僕が見た時、君は女の子の姿だったの!…耳と尻尾は生えてたけど…。」
金ちゃんは目を丸くして驚いていた。
「え?ホンマに?なんでや?」
金ちゃんは首を捻る。
「解らないけど…。もしかして、君は僕の運命の人かもね。」
最高の笑顔で僕が言う…。
大体、この笑顔で、釣れなかった女の子はいない…。
が、金ちゃんは
「は?何言うてんねん!頭、オカシイんか?」
Σ何この子!
…ま、ますます欲しくなってきた!
僕が闘志を燃やしていたら、突然
「人間の姿にしてくれたお礼に、一個だけなんでもお願い聞いたるわ」
「え?」
「そのかわり、俺に出来る事やで!」
う~んと…。
そうだなぁ…。
考えていると、笑いながら、
「なんやったらもう一回ヤるか?別に何回ヤってもかまへんで!」
と、寄りかかってきた。
でも…。
僕は…。
金ちゃんの肩を掴み、真剣な顔で、
「僕は、君が大好きだよ…。いわゆる一目惚れなんだ…。だから…だから、僕と一緒にこの家に住んでよ!」
さすがに、金ちゃんもそう言われるとは、思ってなかったらしく、一瞬ビックリしたけど、すぐに俯いてしまった。
そして、少し困った顔しながら、
「…。そんなん…。いきなり言われても…。」
さっきとはうって変わって小さい声…。
何?
この反応?
「金ちゃん…。ダメ?」
僕が顔を覗き込むと、金ちゃんの顔は赤くなっていた。
そして、
「考えとくわ…。」
金ちゃんはそういうと、僕のTシャツと短パンを履いて、窓に手をかける。
「…。ほなな!」
そういうと、金ちゃんは窓から飛び降りた!
ちょっと!ここ2階!
慌てて窓に駆け寄り窓を覗くと、もう、金ちゃんの姿はなかった…。
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