第4話

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私とハルは毎日の様にじゃれ合い、荒みゆく心を慰めあった。 ハルは私の知らない事をたくさん知っていて、たくさんの事を教えてくれた。 以前、住んでいた村の話 家族の話 友達の話 たくさんの楽しかった思い出 とても嬉しそうに話をする彼女だったが、時折、悲しげな表情をしていた。 どんどん忘れていくのだと。 だから私に話すのだと。 恐らく、毎日の食事の中に忘却剤を入れられていたのだろう。 「もしかして今の名前も、Jokerの名前も忘れちゃうのかな…」
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