序章

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「ねぇ!!ちょっと聞いてよ!」 静かなショットバーのカウンターの一角で、 甲高い声が響き渡る。 他の客は、何事かと、 ちらりとそちらへ目をむけるが、 すぐに興味をなくし、 元の話題に没頭する。 その甲高い声の主、 もとい主人公、大野すみれは 声を出すや否や、目の前のグラスを一気に飲み、 あっという間に空にする。 「すみれ、飲みすぎ。」 同じく、カウンターの隣に座っていた男性、 間宮としきはすみれの空いたグラスを手から奪い、 バーテンに水を頼んだ。 .
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