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なんて感じで妹とじゃれあってると足がよろめき、そこでダウジングロットが反応した。
「ほら、この下に宝物が埋まってるぜ」
出てきたのはコンビニ弁当だった。しかも唐揚弁当。
「わあ、お兄ちゃんありがとう!でもこんなに食べれないよ」
ドン、ドン、ドン。
妹はコンビニ弁当を開け、唐揚げを箸で摘まむと「お兄ちゃん、あーんして、あーん」といってから俺の口に、
ドスン、ドスン、ドスン。
妹は「ほらお兄ちゃん、部屋のドアなんて気にしない気にしない。あーんして、あーん」といいジューシーな唐揚げを俺の口に、
バタン!バタン!バタン!ドアを開けてください!バタン!バタン!バタン!
俺の妄想を邪魔する糞野郎はどこのどいつだ!毎日妄想だけを楽しみにして生きてんだぞ!
「やっと開けてくれましたか。こんばんわ、初めまして」
ドアを開けると、見たこともない俺と同じ歳くらいの好青年が立っていた。ほんと、正義の味方みたいな顔してやがる。
「何かご用ですか?今とっても忙しいんですが」
好青年は俺の部屋を覗きこみ「お食事中でしたか、これは済みません」といい、「後でまた来ます」と続けた。
「ところであの、どなたですか?」
妄想を邪魔されるのが一番迷惑だ。新聞や牛乳の勧誘なら追い出してやる。
「これは失礼しました」といって好青年は警察の身分証を俺に見せた。なんてこった、逮捕かよ!一体何がバレたんだ?
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