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月明かりに照らされた小高い丘に二人は居た。
一人の青年の赤い瞳が背の高い相手を驚いた表情で見つめる。
「い、今、なんて言ったんだ…?」
赤い瞳の青年がまさに信じられないと言った感じで背の高い青年に先程のことを聞き返した。
背の高い青年はそれを聞けば恥ずかしそうに頬を赤く染めて先程の言葉を繰り返した。
「だから、八雲くんのことが好きなんだ!友達としてじゃなくて恋愛的な意味で!」
八雲と呼ばれた赤い瞳の青年は愕然とした。
今まで背の高い青年とは友達として遊んできたのだが、まさかこんなことになろうとは思いもよらなかったからである。
「アッス…、ごめんだけど俺にはそんな趣味はないよ」
八雲は背の高い青年の名前を呼んでその告白を断った。
つまりはフッたわけだ。
実際に八雲にはそんな趣味は存在しない。
「それでも良いッス!俺は八雲のことが大好きだから…」
アッスはそう言えば八雲を抱き締めた。
この行為は今の今までされたのは初めてだ。
そして、抱き締めた腕に力が入っていて抜けにも抜けない状態になった。
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