第三章

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〈ヴィルダside〉 「あなた達兄妹って、いつもあぁなの?」 「どういう事ですか?」 「それ、その言葉遣い。多分私がポーニオル家って事でそれなんでしょうけど、さっきと全然違うわ。悪霊と戦ってた時のヴィルダが素でしょ。でもあの子に対してはそれとも違ったわ」 何が素だとか違うとか それをリメイニに決めつけられるいわれはない 「あ、黙った」 「……」 「うるせぇ…って、言えばいいのに。さっきは言ってたじゃない」 「…」 さっきまで脅えてた癖に、よく舌が回る 「着きましたよ。リメイニ様」 「どうも」 館の前まで送り、立ち去ろうと踵を返す。 次の瞬間、リメイニが俺の袖を引っ張り止めた 「ごめんなさい、ヴィルダ」 「何の事ですか?」 「ヴィルダに酷い事言っちゃったから、それだけは謝っておくわ」 「…ちゃんと、謝れるじゃないか」 「えっ・・・?」 「あまのじゃくなのも可愛いけどな」 「・・・///」 「じゃ、また。機会がありましたら、リメイニ様」 .
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